極度のあがり症の僕としては、こういう本はついつい手にとっちゃいます。
何かものすんごい特効薬となる方法が書かれているのでは・・・と期待して読んだのだけど、ごくごくオーソドックスなことしか書かれていなかった。まぁ、そのオーソドックスな方法で克服できるということなんでしょうね。
■自分から「あがり症」だと言わない
自己暗示にもなってしまうし、他人から「あがり症」と見られることで余計にあがってしまうそうです。ただ、僕は自分から言うのもありなんじゃないかと思う。「すんごいあがり症なんです!」とあらかじめカミングアウトしておくことで、心が少し軽くなるし、実際にあがったときの恥ずかしさも軽減されるから。
■しっかり準備しておく
事前準備をちゃんとしておくことはたしかに重要ですよね。想定される質問に対する回答もあらかじめ準備しておくことで、パニック状態に陥る確率も少なくなる。ただ、ガチガチに準備すると、入れ込みすぎて逆に緊張したり、想定外の事態が生じたときに慌ててしまうので、難しいところです。
■80点でよしとする
これはその通りだなと思う。あがる人は完璧主義だったり(僕は当てはまらないが)、失敗を極度に恐れる人(これはモロ当てはまる)が多い。80点でよしとする寛容さを持ちたいっすね。
■場数を踏む
結局はこれに尽きるんでしょうね。「あがるから・・・」と人前に出るのを敬遠するのではなく、積極的に飛び込んで場数を踏めと。ただ、その度胸がなかなかないっす・・・。
あがり症克服の方法の一つとして、デール・カーネギの「道は開ける」から、有名な「悩みを解決するための魔術的公式」が紹介されていた。
その公式とは
1.「起こりうる最悪の事態とは何か」を自問すること。
2.やむを得ない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること。
3.それから落ち着いて最悪状態を好転させるよう努力すること。
著者はこのなかで3が大切だと訴えていた。皆、1と2までやって安心してしまうのだと。
たぶん、あがりを抑える一番簡単な方法は、自暴自棄になってチャランポランにやることだ。「どうでもいいや」と思ってろくに準備もせずにいい加減な気持ちで取り組めば、あがりようがない。でも、それはあがりを「克服」したのではなく、たんに「逃げ」なんですよね。
自分のあがり症とちゃんと向き合って、いつか克服したいっす。
ちなみに、上の公式をニートだった頃に自分に当てはめて考えたことがある。
1.起こりうる最悪の事態とは何か?
→ このまま職に就けず、親が亡くなったらホームレスになること。最終は餓死か自殺。
2.最悪の事態を受け入れる覚悟をすること。
→ 最悪すぎて覚悟できない!
3.それから落ち着いて最悪状態を好転させるように努力すること。
→ 落ち着けず不安感いっぱいのまま就職活動を始めた。
普通の魔術的公式はニートだった僕には通用しなかったけど、3で行動につなげることができたので結果オーライでした。
あがり症の僕は当然不安症でもあるわけですが、「道は開ける」を読んで確実に不安症は軽くなった。何十年も読み続けられている名著なので、読んだことのない不安いっぱいの人は、一度は読んでおくことをおすすめします。