有能な人に負荷が集中する

NHKクローズアップ現代の鬱病の特集を観た。30代で鬱病が急増しているとのこと。原因として、人員削減で一人一人の社員の負担が大きくなっていることと、成果主義の影響が挙げられていた。深夜や早朝のメールの送信履歴が、インパクトあったな。

リストラで人を減らしておいて、残業するな、残業しても残業代は出さないじゃ、どうせーっちゅうねん!と思う。成果主義で、同僚も後輩も皆が敵という状況もつらい。昨日の外国人研修生の特集を観ていても思ったけど、ほんと企業はやりたい放題だな・・・。

これまでに3つの会社を渡り歩いてきてわかったのは、仕事のできる人に負荷が集中する、ということ。本来の裁量労働制なら、同じ量の仕事をデキスギ君とノビタの二人に与えた場合、デキスギ君は仕事が早いから毎日定時前には帰宅し、ノビタは仕事ができないから毎日終電で帰宅する。それは個人の裁量だからオッケーということになるはず。

でも、現実にはそうはなっていない。与えられた仕事を早く終えたら、そのぶん次々と仕事が割り当てられるのだ。そして、「できる人」は「できない人」の10倍ぐらいの仕事を終電までかかってこなす。

本来の成果主義なら、こういう「できる人」はすぐに出世し、工数も高くなるからむやみに残業なんてさせられないはず。でも、現実は見せかけだけの成果主義だから、せいぜいボーナスに色がつく程度で報われないし、裁量労働制で残業代も支払われない。会社は有能な人を使い放題なのだ。

仕事のできる人は、クビにならない程度にダメ社員のフリをした方がいいと思う。

本格的に干されている自分は、今日も悲愴な顔をして働いてる有能な方々を残し、「お先に失礼します!」と大きな声で挨拶して定時退社してきました。クビにならない程度にって、難しいな・・・。僕の場合は逆の意味で。

好きなことを仕事にする

一般的に、「二番目に好きなことを仕事にするといい」と言われている。なぜ一番目に好きなことを仕事にしないのか?以下がその理由だそうだ。

・仕事になると、自分の好きなことだけをできるわけではない。
・仕事になると、いろいろと妥協しなければならない場面に遭遇する。
・仕事になると、趣味でリフレッシュすることができない。
・だから、一番好きなことは趣味のままにしておいて、やりたいようにやるのが幸せ。

これらの理由を読むと、なるほどそうかもしれないとも思う。ただ、著名人のインタビューなんかを読んでいると、一番好きなことを仕事にして、公私ともにハッピーで充実している人というのも確かに存在する。うらやましいかぎりだ。

僕は、どうなんだろう?と考えてみる。今の仕事は何番目に好きなことなんだろう?そもそも好きなのだろうか?

職歴なしからIT業界に就職した当時は、好きなことを仕事にできてよかったと本当に思っていた。「これは天職かもしれない!」と思っていたぐらい。やってたことと言えば、単なるヘルプデスクなんだけど・・・。

ニートの頃から、パソコンが好きだった。特にハードにこだわったり、自分でプログラムをバリバリ書くということもなく、単にネットサーフィンしてただけだけど・・・。ただパソコンに触っているだけで、幸せというか、安心感を感じていた。ある種、変態だと思う。その頃は、毎日、PC Watchの記事をチェックしたりして、新製品の発表に胸を躍らせたりしていたもんです。

IT業界4年目の今となっては、「パソコンに触れているだけで幸せ」なんて気持ちは全くなくなった。IT系ニュースサイトをチェックしたりもしていない。ただ、嫌いになったわけでもなく、どちらかというと好きだと思う。

嫌いじゃないから、仕事をしていても、あまり「仕事」という意識がない。家でパソコンを触っているのと同じような感覚で仕事をしている。だから、仕事が嫌で、毎週月曜日に吐き気をこらえながら出社するという経験はしたことがない。サーバーをいじくりながら、こんなんでお金貰えるんだから楽だよなーと思うこともしばしば。

IT業界で働いている人で、パソコンなんて大嫌いで家ではメールぐらいしかしないという人も、結構いる。そういう人たちを見ていると、本当につらそうだ。

何番目に好きかということは置いておいても、嫌いなことを仕事にするより、好きなことを仕事にする方がいいに決まっている。一日、最低8時間は、それをやり続けて生きていくのだから。

好きな仕事ができるかどうかというのは、その人と仕事との相性ということもあるけれど、どれだけ選択肢を広げられるかが重要だと思う。だからみんな、いい大学を出て選択肢を広げるために、学業努力をするのだろう。僕の場合は、26才・高卒・職歴なしという身分で選べる極狭の選択肢のなかに、たまたま好きなものがあったわけで、ラッキーだったと思う。

前の会社を退職するとき、上司に「仕事なんて面白くないものだ。俺も仕事なんて嫌々やっている。みんな我慢してお金を稼いでいるんだ!」と言われた。でも、その上司の手がストレスで震え続けているのを見て、俺はそんなのはゴメンだと思った。実際、以前の監視オペレーターの仕事よりも、今の構築の仕事の方が100倍は面白い。少しでも仕事を面白くできるよう、また、面白い仕事を選べるように努力したいなと思う。

40才未経験から再就職を果たした雑炊さん

君は知っているか?雑炊さんを。

僕がニートの頃から常駐していた、2ちゃんねるの「無職・だめ板」に、「今日一日がんばったこと、勉強したことを報告するスレ」というのがある。そこに、雑炊さんはいた。

雑炊さんは40才。40才間近で、全くの未経験からIT業界に派遣社員のヘルプデスクとして就職。そして、CCNP取得の勉強に専念するために仕事を辞めて、毎日雑炊を食べる節約生活を続けながら、見事CCNPを取得。正社員として再就職も果たした偉人なのだ。

全くの未経験で、40才で再就職を果たしたということもすごいのだが、何より、雑炊さんの勉強量が半端じゃないのだ。「報告するスレ」では毎日の勉強時間を書き込むのだけど、無職のときの雑炊さんは、一日13時間とか平気で勉強している。同じスレに、不登校の中学生が「今日は頑張った。英語 1時間」とか書いているのを見ると、なんじゃそりゃ・・・と思ったりしたもんです。

CCNPというのは、Ciscoのルーターやスイッチの資格で、取得のためには4つの試験に合格しなければならない。僕が取得したCCNAの上位資格で、CCNPを持っていると、ネットワークに関して一通り分かっている人ということになる。

CCNPは、仕事を辞めてまで取る資格なのか?と疑問に思う人もいるかもしれない。たしかに、某Web問題集とかの流出問題を丸暗記したら、CCNPでもさくっと取得できるだろう。でも、雑炊さんはもちろん、そんなインチキな勉強はしていない。雑炊さんは、秋葉原で中古のスイッチやルーターを何台も購入し、実機を触りながら分厚い参考書をボロボロになるまで読むという、基本に忠実な勉強を続けて合格しているのだ。そんな本物の知識を身につけた雑炊さんだからこそ、再就職を果たすことができたのだと思う。

同じ「無職・だめ板」の別のスレでは、20代後半のニートが「今の俺になったのは、すべて親のせいだ・・・」なんて書き込んでいたりする。雑炊さんを知った後にこの書き込みを読んで、「お前は何かがんばってんのか?」とツッコミを入れたくなった。

僕がこのブログを始めたのも、雑炊さんみたいに、毎日の勉強の記録を残して励みにしたいと思ったから。雑炊さんの勉強量には到底およばないけれど、ブログのおかげもあって、なんとか勉強を続けることができている。雑炊さんには、希望と勇気をもらった。感謝です。

現在、雑炊さんは、CCIE(一発大逆転の資格を参照)とTOEIC 900点突破を目指して勉強中だそうです。僕も頑張らねば! 

お金・仕事・健康

今日は会社を休んだ。風邪で休むのは半年ぶりだ。夏休みもとらずに働いたことだし、1日ぐらい休んでもバチはあたらないだろう。仕事も暇で、会社行ってもすることないし。

前職で監視オペレーターをしていたときは、シフト制だったので、風邪でも休みにくかった。特に夜勤なんかでは、別の人に代わりにシフトに入ってもらわないとダメだから、まず休めない。昼夜逆転の無茶苦茶な生活リズムで働くのに、なかなか休めないというキツイ環境だった。しかも、24時間365日だから、年末年始も祝祭日も一切関係なかったし。

やっぱり、健康はとても大事だと思う。でも、健康が一番!とは、簡単に言えないっすね。お金も仕事も健康も、生きていくためには必要だから。

1社目のときのように、残業代をたくさんもらえても、睡眠時間3時間で働くのなんて、もう絶対にゴメンだ。また、2社目のときのように、夜勤手当がもらえて仕事が楽だとしても、昼夜逆転で健康が削り取られていくのを実感する仕事もゴメンだ。そういう意味で、今の常駐先での仕事はすんごく楽で、理想的。請負契約が切られそうなので、今の状態も長くは続かないのだろうけど・・・。

お金、仕事、健康。この3つのバランスを、うまくとっていくことが重要っすね。