翻訳メモリソフトのTradosを購入した。
翻訳メモリソフトというのは、過去に翻訳した原文と訳文を記憶しておいて、過去に訳したのと同じような原文が出てきたときに、記憶しておいた訳文を当てはめるというもの。これにより作業効率が向上する。マニュアルのように、同じような文章が何度も登場する文書では特に有用みたいです。
Tradosは翻訳メモリソフトのデファクトスタンダードで、翻訳者求人欄の応募要件に「Trados使用経験者」とか「Tradosを所有していること」などと書かれていることが多い。特にIT翻訳ではほぼ必須のようで、翻訳会社の面接でも、「Tradosを持っていないと紹介できる案件が限られてくる」と言われた。
難点は価格が高いことで、13万円弱もします。PhotoshopとかIllustratorもそうだけど、こういったプロ向けソフトって高いですよね。
「ある程度仕事が来るようになってから買うか・・・」、「いや、買わないと仕事来ないんじゃ・・・」と、値段が値段だけに、卵が先か鶏が先かの悩みモードに突入してしまった。でも、こういう高価なソフトだからこそ、「使用経験がある」とか「持っている」こと自体が一つのスキルになると思い、ボーナスが出た勢いで買いました。
幸いTrados本体と既存文書から用語集を作成するソフトがセットになった特別パッケージ(定価20万)を10万で買うことができた。
Tradosは複数のソフトウェアの集合体で、かつ、癖のあるソフトなので使えるようになるのが難しいと聞いていたけど、チュートリアルをこなすことで基本操作は何となく理解できた。一番ベースとなるWorkbenchというソフトウェアに関しては日本語マニュアルも用意されているのが有難かったです。
使ってみると確かに便利で、作業効率は上がりそう。ただ、仕事が来ないと宝の持ち腐れになってしまうので、自社のWhitepaperでもボランティアで翻訳して、部署全体の技術力向上に貢献できたらと思います。自分の翻訳力も向上させたいしね。