下流喰い


下流喰い―消費者金融の実態 (ちくま新書)
須田 慎一郎
筑摩書房
売り上げランキング: 436,855

消費者金融の本。おもしろかったです。

読んでいて、借金は恐ろしいということを再認識した。正直、ギャンブルのために借金したり、自分の財布と勘違いして消費者金融のATMを利用している奴は、勝手に破産してろと思う。でも、生活苦で利用せざるを得なかった人達は、救われなければならない。こういった本を読んで知識を付けることも、大切だと思った。無知だと、ほんとに喰われてしまうだけだ。

巻末に書かれていたセーフティネットの話が興味深かった。公共事業の削減で仕事を失った建築作業員など単純労働者の受け皿をどう作っていくかという話。新しい産業への転換といっても、いきなりIT業界で働けるとは思えない。しかも、IT業界に受け皿となるほどの労働力の需要があるとも思えない。。

これは、10年後のIT労働者としての自分にも言えることだ。その頃にはITなんて全くダメになっているかもしれない。下請け、孫請けという構図も建築業界と一緒だし・・・。そのとき、自分は他の仕事に就くことができるのだろうか。そのとき生き残るために、今何を身につけておくべきなのだろう。そんなことを考えてしまった。

俺自身は今までに消費者金融を利用したことはないし、これからも利用するつもりはない。でも、いつ利用せざるをえない状況に追い込まれるかはわからない。体を壊して働けなくなったら、借金するしか方法ないもんね。

毎月毎月、自分達の世代が受給できそうもない年金を払うのは馬鹿らしいと思っていたけど、障害者年金の受給資格を得られるというメリットは大きいと思った。